初秋の洋食おもてなし

暑さ厳しかった今年の夏も、ずいぶんと朝夕は過ごしやすくなりましたね。
今日から二十四節気の白露を迎え、空を見上げると秋めいた筋雲が見られました。
迎え花には庭の曼珠沙華の紅白を活けました。

今日は洋風のコース料理をご予約のお客様のおもてなしでした。

久しぶりのコースだけに、この季節の何を美味しく召し上がっていただこうか?と産直の店先に並ぶ野菜や果物を物色しながら、料理の献立をじっくりと考えます。

夏の名残の野菜も少しありますが、もう秋の野菜が出回っています。
フルーツは栗に梨に無花果、それから葡萄と、そのまま食べても十分に美味しいですが、それらを使い何と組み合わせるか?
こうして考える時間は何とも楽しいものです。

さて、そんな思考の末に出来上がった料理はこんなメニューでした。

前菜3品

前菜として3品からスタートです。

ご希望いただいていた海老のクリームコロッケは、ココナッツオイルベースの口溶け優しいもので、トマトソースを添えました。
とろ〜りこの上なく柔い仕上がりです。

秋を代表する味覚の一つとして茸があります。
椎茸に占地に榎茸の3種類を、ニンニクとたっぷりのオリーブ油使ってアヒージョにし、バジルソースを加えた冷製の一品に… これは実に美味しいですね。

それから万願寺唐辛子に鶏挽肉と、彩りのパプリカやオクラ等を詰めたファルシです。
タルタルソース風のソースを添えて、赤色が美しい茗荷のピクルスをあしらいました。

バターナッツ南瓜のポタージュスープ

続く料理はバターナッツ南瓜のポタージュスープ
まだまだ日中は暑いので今回は冷製にしました。
縦縞が特徴的な民藝焼物麦藁手の蓋付きを今回は使用しました。
量といい雰囲気といい中々使える器です。

アクアパッツァ

次はお魚料理。
これはイタリアの郷土料理のアクアパッツァにしました。
オリーブ油で焼き色付けたカサゴ(長崎ではアラカブと言います)の身を、湯剥きのプチトマトにニンニクと共に、魚の出し汁で煮込みます。
モロヘイヤを彩りに飾るとなんともイタリアンな一品に…

豚バラ肉のラグー

さあコースも終盤です。
柔らかく下茹でした豚バラ肉をデミソースで夏目と一緒に煮込み、梨に無花果に巨峰を添えて楽しんでいただくラグーにしました。
栗に薩摩芋を一緒に炊き込んだバターライスを崩しながら、召し上がっていただきました。

チョコレートムースのカボスソース

いよいよ最後の締めのデザート。
チョコレートムースのカボスソースをご用意しました。
少し苦めのムースに香り立つカボスと、付け合わせた栗の渋皮煮はアクセントになり、秋の走りのコース料理の最後を飾るものでした。

 

今回の料理の写真はお客様にお願いしました。
高精度なスマホ使ってホテルで企画等のお仕事に携わっておられるだけに、思い出に残る写真を撮っていただきました。

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