教室にはいろんな生徒さんがお見えになります。
酒の肴を学びたいと問い合わせいただく方、食べ盛りのお子さんが喜ぶメニューを増やしたいと言うママも。
でも一番多いのは結婚前に基本的な料理を学びに見える方です。
今回の生徒さんもそんなお一人で、嫁ぎ先は離島で漁師を営むお家だそうです。
毎日が魚尽くしの食卓に新しい風を吹かせたいと、短期間で腕を上げたいとお望みです。
さあ、では今回は生きの良い鯖を使い4種類の料理をお教えしましょう。
大きめの物は筒切りにして味噌煮に、中くらいのは3枚に下ろして竜田揚げ、小さい物はしめ鯖にして和え物にすることにしました。
そして頭や骨で出汁を取り舟場汁に。
鯖の味噌煮
頭を取り筒切りにした身を沸騰した湯にくぐらせ、霜降りにし冷水で洗います。
水に酒と砂糖と濃口醤油を合わせ、煮汁を沸かします。
ほんのりと甘辛く感じるくらいの味加減に、鯖の身を入れます。
約10分程火を入れて味噌少々を溶き入れますが、更に5分程煮ると、とろりとした煮汁に変わります。
付け合せに焼き葱を加えたり、煮汁に梅肉や辛子におろした生姜や柚子胡椒などお好みで加えていただくと、香りや風味が楽しめます。
鯖の竜田揚げ
3枚おろしの身を一口大にカットし、酒と砂糖に濃口醤油を合わせた中に20分程漬け込みます。
汁気を切ってキッチンペーパーで拭いたものを、片栗粉をまぶしてよくはたき、ココナッツオイルでカラリと揚げると出来上がり。
酢橘やカボスを添えます。
しめ鯖のコチュジャン和え
3枚おろしの身にたっぷりの粗塩をまぶし、約20分程脱水します。
その後水で洗いお酢にに味醂少々を加えたものに、約10分程マリネします。
水気をキッチンペーパーで拭いて、丁寧に骨を抜き薄皮を剥ぎます。
斜めに糸造りにした身を、茹でて陸干しした青菜と人参と合わせます。
コチュジャンのタレは濃口醤油少々に、お酢と砂糖に胡麻油と白胡麻を合わせたものです。
鯖の舟場汁
下ろした後の頭や骨を水と共に火にかけます。
削いだ牛蒡か千切りの大根を加え、アクを取りながらしばらく煮ます。
酒に塩と薄口醤油で味付け、春菊や葱と一緒に頭を椀に盛り、削ぎ柚子などあれば添えて汁を張ります。
今回はリクエストごあった出汁巻卵もお教えしました。
出汁が多いと巻きにくいものですが、火加減をコントロールしながら、手早く丁寧に巻いていただくと、ジューシーな食感が楽しめます。
今回は紫薩摩芋の炊き込みご飯と一緒に試食していただきました。
約2時間の調理レッスンと、試食と食後のお喋りで楽しい時間を過ごしました。
お酒も召し上がるそうで、今後は魚を使った肴と角煮など習いたいと、次回またご予約頂く事になりました。