久しぶりにお客様のおもてなしをする機会に恵まれました。
小学生になったお子さんとご家族揃ってのご来店に、月日の過ぎるのを感じました。
あんなに小さくて、お母さんに甘えん坊の女の子がもう小学生なんですからね…

おもてなしをしようにも、コロナの影響もありお客様からのご予約がない…
そんな毎日が長く続いております。
ちなみに私自身コロナには懐疑的ですし、そんな考えの方が主に料理教室の方には通って来られています。

今回ご予約されていらしたご家族もそんな中のお一人でした。
子供さんには何としてもワクチン接種は避けたいとおっしゃいます。
賢明なお考えと私も同感です。

さてさて、では本題のおもてなしの内容はと言うと…


この週末は季節外れの残暑続く中、一転して肌寒さを感じるという例年にはない秋の到来でした。
まだまだ産直のお店にはゴーヤやオクラなどの夏野菜が並び、その傍ら秋の野菜や果物が売られているといった具合です。
一月も遅れているような感じですね。

私が組んだ献立にもそんな季節の移ろいが色濃く現れ、夏の名残の料理があれば秋の風情を感じるものが並びます。
オクラに鱧などの夏の、林檎や柿や鹿肉といった秋食材。
はたと考えると、季節の移ろいを食卓に再現できる料理って素晴らしいですよね。

お客様に鹿ロース肉の塩麹焼きの感想をお尋ねしたら、『柔らかくしっとりしていて、臭みなく実に美味しいお肉でした。』との嬉しい感想をいただきました。
私も味見してみて同じような感想を抱いたのですが、自家製の塩麹に漬けこんでおいたのが正解でした。

白和えに使う林檎は酸味が勝った紅玉を、甘柿に夏目の甘さを加えて、彩りに紫薩摩芋に蔓紫を使いました。
カルパッチョには庭の大葉をたっぷり使ったドレッシングでマリネします。
いつものように庭にある柿や銀杏の葉などをあしらいます。

里芋饅頭は無農薬栽培で作られている方からのお裾分けで頂いたものです。
生では硬くしっかりとしているのですが、塩をまぶし蒸していくとしっとりとして素直な味です。
裏漉しした後、彩り野菜を加え型に入れ蒸して切り分けたものに、酒蒸しした茸をベースにした銀餡をたっぷりと掛け、熱々をお出しします。

秋になるとその登場を楽しみなものに『グベ』があります。
二つに割りびっしり詰まった黒色の種についた身を笊でしごき、火にかけると綺麗な黄色になるのです。
甘味はそのままに寒天を混ぜ込み羊羹に仕立てます。
紫薩摩芋も同じく作り色のコントラストが見事です。

夏と違い秋は目移りする程食材がたくさんあります。
これから冬にかけ根菜や茸や白菜に大根と身近ではあっても、巡り来る季節の幸に心躍ります。
今月はポツポツとおもてなしの機会や、新規の料理教室の生徒さんのご予約を承っております。
季節を表現する料理の創造に携われて、つくずく幸せを感じます。

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