今回はちょっとエッセイっぽい話しです。

『誰のために料理を作る?』

こんな質問されたら、貴方はどうお答えされるでしょうか?

多くの方はご家族のためにとか、お子さんの好物を作るためにとかお答えになると思います。
好きな彼に手料理をという方もいらっしゃるかもですね。

私事で恐縮ですが、長らく料理に携わっている私の料理を、家族が口にする事は全くないんです。
こんな料理人って多いのかもですね。

『料理人の奥様っていつも美味しい料理を食べれて幸せですねー』とよく言われます。

ですが現実は嗜好もズレがあったりで、自宅で口にするものは妻が作ったものを有難くいただくか、自分で拵えた物を晩酌しながら楽しんでいます。

妻はどちらかと言うと洋風好みで、私は専ら和食派です。
純和風のお惣菜は、妻の手料理の中ではあまり出番がなく、野菜をふんだんに使った料理は夫婦共にその美味しさを共有してます。

仕事柄中華っぽい料理に韓国やインドなど、アジアの国々の料理を教室で教えたり、仲間内の会食のメニューに加えたりします。

しょっちゅう口にするものではないので、辛かったり酸っぱかったりする料理は、単調なライフスタイルの中にちょっとしたアクセントになるものです。

フレンチやイタリアン、それにスペインやロシアといった国の料理も同じで、たまに食べると旨さが際立つと言うか、和食にはない美味しさを感じられるものです。

息子は大学生で県外に出て居ないですし、幼ない頃から妻の手料理で育ち、私の料理の味は記憶にないようです。

以前レストランをやっていた頃は、妻も私が作った料理を食べてました。
よく週末の夜に馴染みの酒屋で、自作の料理に合うのものを買い込み、夫婦で楽しんでいました。

『誰のために料理を作るか?』

いまは妻の好みの料理を、心込めて作ってあげたいですね。
普段食べてもらう機会がないので、特に『美味しい!』と言わせたい…願望に近いですね。これは。

息子もそうです。
親父に作り方を教わることがあってもいいし、近い将来酒肴を拵え親子で酌み交わす酒は楽しいかもしれません。
料理は好きになってもらいたい、食の愉しみを覚えて貰えたらどんなに嬉しいかわかりません。

家族についてはこのくらいにして、教室や会食で来店されるお客様、週に一度は集まる仲間達に美味いものをお出しする事は、仕事でもあるし大きな喜びでもあります。

それは美味しいとか旨いとか、有難い感想を貰うのは料理人冥利に尽きますが、この歳になるとプライドというか自分が自分を評価するんですね。

冷静に自分が完成させた料理の味付けや盛り付け、器使いや設えなどを総合的に思い返し、改める所や良かった点など、作った料理の記録ごとにメモしておきます。

『誰のために料理を作るか?』

何度も掲示しますが、突き詰めると自分の為に料理をしているのかもしれません。

幸いな事に私達料理人は終わりがありません。
人は食べる事なしに生きていけませんし、料理は創造の世界でもあります。

日常の生活で様々なものを観て触れて感じたことは、すぐには形にならないにしろ、料理する上で思い付きに繋がるヒントになります。

新たな世界への扉になることもあり、自分の魂のさらなる向上に結びつくのです。
たまには自分が作った料理に87点つける有頂天な自分でありたい…でもしっかりと63点の自分をも見つめ直す私でありたいものです。

私は料理人でもありますが、『ライフスタイルコンシェルジュ』と言う肩書きを掲げています。
食のシーンに留まらず、ライフスタイルの様々な事柄で周りに役立つ存在でありたいと思います。

いつまでも健康的な食生活に自分らしい姿形、柔軟でたおやかな思考と高く誇らしく生きる自分でありたい、そして気の合う仲間達と共にありたいと願います。

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