春の味覚 春尽くしの料理

今月で私の教室に通い始めて1年になるAさんの、今回お教えする献立は春尽くし。

山菜を中心とした苦味や酸味が特徴の食材ばかりです。

今の時期こんな春の食材をできるだけ摂って、冬の食材で溜め込んだ脂肪や毒素をデトックスすることが大切です。

今回の教室で使った食器は、つい最近茶懐石をされていたお客様から譲り受けたものです。
思わぬご好意に松花堂弁当箱を欲しかった私は小躍りした訳ですが、やはり料理を盛り込んでみると、黒の縁高に京焼風の器がキリリと引き立ちますね。

さて献立ですが、山菜を6種類余り用い、これから旬のお魚の一先を加えました。

この弁当箱ですから一品一品の量を加減し、おもてなしの際のシーンを意識しての盛付けと致しました。
これに飯と汁とで十分な一食となりますが、これに以前出来上がりに満足できなかった蕪蒸しのリベンジを果たしました。
いい出来栄えになりました。

木の芽味噌和え

薄味で煮含めた筍の穂先と、茹でた独活と紋甲烏賊の下足を合せます。
色付けにラディッシュの塩もみを加えたものを、木の芽田楽味噌を味噌で和えます。
木の芽田楽味噌は白味噌で玉味噌を作り、菠薐草を湯掻き青寄せにしたものに木の芽を擦り混ぜ、玉味噌と合わせたものです。
木の芽だけではこの緑色はでませんものね。

筍の木の芽田楽焼き

これも木の芽田楽味噌を使った焼き物です。
上記の味噌を筍の根元の土佐煮に塗り付け、焼き目をつけたものです。
木の芽の香りが立ち食欲をそそります。
やはり筍と木の芽と味噌の相性は抜群ですね。

蓬(よもぎ)と虎杖(いたどり)の長崎掻き揚げ

どこにでも生える蓬の葉と苦酸っぱいイタドリの穂先を、衣に砂糖を加えた長崎風掻き揚げにします。
蓬のモチモチとした食感に、虎杖の香ばしさそれに紫玉葱と人参を加えましたので、彩り良く揚がりました。

牡蠣のかぶら蒸し 銀餡掛け

前に一度ご紹介しました蕪蒸しですが、その出来栄えに満足いかず今回は再挑戦でした。
人参と椎茸それにスナップエンドウをサイコロ大に切り茹でたものと、軽く蒸し殻から外した牡蠣の身を、丁寧に卸して水気を切った蕪で和えます。

塩と薄口醤油少々で調味したものを1人分ずつラップに包み、湯気が立った蒸し器で蒸します。
牡蠣を蒸した時に出た汁と蕪のおろし汁、それに筍の土佐煮の煮汁の余りを鍋に入れ、沸いてきたら味を整え、片栗粉でとろみをつけて銀餡を作ります。
ラップを外した蕪蒸しを温めた器に置き、たっぷりと銀餡を張って卸し山葵を薬味に置きます。

弁当箱にはこの献立に一先のお造りを加え、ご飯は浅利と筍に蕨の混ぜご飯、それに汁物は蒲鉾に良く使われるエソの擂り身団子と芹の清汁をご紹介致しました。

清々しい春たけなわの山菜尽くしの今回の献立は、受講されたAさんはいたくお気にいり、早速帰って筍の料理をやって見ようと張り切っておられました。

そうですね、習った料理はすぐに自宅で作ってみる!何より大切な心構えです。

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